Exhibition

展覧会情報

『Our Times』

ソネソラ/sonesora

場所: コラージュプリュス
会期: 2025-09-23(火) ~ 2025-10-05(日)
時間: 12:00-19:00
最終日17:00まで

展覧会内容

出演:池内祥人( @ikeuchi_sachihito )、長谷川七虹( @______nako )、山田真朱( @yamadamashu

監督・脚本・編集:曽根笙(@ssoradoo

助監督:直井陽( @noway0402

撮影:上原恭平( @kefuhei_miura

照明:飯島達都( @tattoo00221100 ) 

録音:中村葉月( @ha.824

デザイン:春木美海( @yoshinoumi__rito

音楽:吉居大輝(幽体コミュニケーションズ)( @2s5w_tyl )



※当日は入場料500円を事務所にてお支払いいただきご鑑賞ください。

※会場は10分ごとの交代制で、1組ずつご入場いただけます。すぐにご入場いただけない場合がございますので、時間に余裕をもってお越しください。

 

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【展覧会内容】


——風がなびく高原の上、高架下の埋立地、苔色に染まる風化した廃墟。それぞれ異なる時空間に生きる三人の登場人物。無人島に一人取り残されたように自己の存在が不確かに感じる世界の中で、頭上に広がる碧天に向けて白い凧を浮かび上げる。たとえ同じ場所に位置していなくても、私たちは事物や行為を介して隔てた誰かの存在を知覚することができる。

この度、同時代ギャラリーにてソネソラの個展を開催する。本展覧会は、現代社会に広がる分断・排除・一元化の思想に抗して、失敗やズレを引き受ける寛容さと、分断された世界との繋がりを描く実験的な短編映画『Our Times』を初公開する。本作は、撮影された全てのテイクをフィルムの多重露光によって一つの画面に重ね合わせる手法をとる。本来一つのテイクのみを選択する映画における現実を、本作はテイクを選択しないことで失われるはずの現実に同等の眼差しを与える。

 

イタリアの哲学者ジョルジョ・アガンベンは、「同時代性とは、位相のずれとアナクロニズムをとおして時間に寄り添う、人と時間との関係性」と述べた。時代と完全に一致することなくそこから距離を取ることで、時間の割れ目や世代の境を出会いの場に変貌させる可能性が生まれる。ソネソラの映画におけるテイクの重なりや、異なる時空間に生きる人物たちの交錯は、まさにこのずれを抱えながら時代と関わる実践である。ズレや欠落を通してこそ他者の存在が呼び寄せられる。

 

キュレーター・谷口雄基( @minimum.taniguchi_yuki



アーティスト詳細

 

ソネソラ/sonesora( @ssoradoo

 

京都芸術大学映画学科卒業。京都在住の映画作家 / 写真家/ VJ。

映像、写真、インスタレーションなどの複数のメディアを横断し、視聴環境や再生媒体の特性を作品に取り入れることで、視覚表現の再構築を試みている。映画館での鑑賞体験を起点に、「映画とは何か」を再考し、空間や身体感覚と連動する上映形式を展開。エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)の手法を通じて、従来の映画の枠組みを越える映像実践を行っている。

近年の主な活動に、写真集「See Saw Seen 深層心理」シリーズ。クラブメトロでのVJや拡張映画としての映像インスタレーション「NOWHERE」(京都芸術大学卒業製作展)、個展「Interpoints」(alternative space yuge) 、「esse est percipi」(NEUTRAL 堀川新文化ビルヂング)、2人展「燃する象」(TAKI/焚)などがある。