Exhibition

展覧会情報

100 年の走査

1928ビルの百年 第二回
成原隆訓・清山陽平

場所: コラージュプリュス
会期: 2025-11-03(月) ~ 2025-11-16(日)
時間: 12:00-19:00
最終日17:00まで

展覧会内容

──1928年11月10日 大阪毎日新聞社は、京都御所で行われた昭和天皇の即位礼の写真を、東京へ電送し速報で掲載した。日本における写真電送実用化の最初の瞬間だった。

あと3年経つと、1928ビルは竣工から100年を迎える。
このビルが過ごしてきた「100年」という時間に身を寄せようとしてみても、その隔たりはあまりに大きく、想像は遠く及ばない。
ただ、実測を通して触れてきた目の前のコンクリートの躯体や竣工当初の床材は、そこに在り続けてきた事実を私たちに投げかける。
隔たりを意識しつつ、どうすれば手を差し伸べられるのか。

──写真電送は走査によって画像を電気信号に変換し送受信する通信方法である。
当時の走査はぎこちなかっただろうが、それでも人類が初めて、手元の写真を遠く隔たる人と同時に見る体験だった。
私たちは1928ビルの100年を走査する。
光が触れることなく表面をなでるように、その像を立ち上げる。
はじまりはかつて毎日新聞社支局長室だった小部屋から。
100年に比べれば、あまりに微かな、しかし確かな2週間。

アーティスト詳細

成原隆訓:
1993年京都市生まれ。
芸術家、とくに映像作家による風景の制作を研究し、場所への態度の会得と実践を試みる。修士(工学)。
現在、京都大学工学研究科博士後期課程在籍。京都精華大学デザイン学部人間環境デザイン専攻非常勤講師、宝塚市立看護専門学校非常勤講師。
https://t-narihara.tumblr.com/

清山陽平:
1992年生まれ。遍在性の高い現代風景のローカリティを探求する調査や制作を、地域計画学研究として行う。京都大学大学院工学研究科建築学専攻助教。

助成:
京都大学人と社会の未来研究院
日本都市計画学会関西支部
日本建築学会近畿支部

@1928bld_100