Exhibition
展覧会情報
clam KYOTO popup exhibition
| 場所: | ギャラリー |
|---|---|
| 会期: | 2026-08-18(火) ~ 2026-08-30(日) |
| 時間: | 12:00-19:00 (最終日は17時まで) 月曜休廊 |
展覧会内容
Paris発アートカルチャーメディア『clam』は、1999年の創刊以来、「Local Everywhere」を理念に掲げ、世界各地で生まれる文化や表現を紹介し続けてきました。一つの価値観へ集約するのではなく、それぞれの土地に根差した創造性を尊重し、異なる地域や文化を結び付けることが『clam』の編集思想です。
映画監督、写真家、クリエイティブディレクターとして国際的に活動するclam主宰Andy Amadi Okoroaforは、映画、美術、音楽、ファッション、デザインを横断しながら、多様な表現者が出会う場を築いてきました。誌面には世界各地のアーティストが登場し、作品だけではなく、その土地が持つ文化や思想も紹介されています。
2024年、clamは吉本義巳の展覧会をプロデュースし、その活動と作品を31号へ掲載しました。その交流を礎として、2025年にはAndy Amadi Okoroaforと吉本義巳によって「clam KYOTO」が京都で始動しました。京都という国際文化都市から世界へ向けて新しい表現を発信する拠点として、国内外の作家が交流し、新たな創作を生み出す場となっています。
2025年2月から3月にかけて開催された「street,time」展では、『clam magazine』32号掲載権を懸けたコンペティションを実施しました。イラストレーション、水墨画、抽象画、立体造形など、多彩なジャンルの作品が集まり、京都から世界へ向けた新たな才能を発掘する機会となりました。
その成果として誕生したclam32号は2026年に刊行され、現在、パリ現代美術の殿堂として知られるパレ・ド・トーキョーのブックショップで秋まで独占販売されています。世界中の現代美術関係者が訪れるこの場所で京都から生まれた作品が紹介されていることは、「Local Everywhere」という理念が実際の活動として世界へ広がっている証でもあります。
本展は、その32号と同じテーマ「time」を掲げ、新たな参加作家を迎えて開催します。イラストレーション、ファインアート、切り絵、オブジェ・オーナメント、木版画を主体とした複合的立体アート、具象抽象画、抽象画。それぞれ異なる分野で制作を続ける作家が、一つのテーマのもとに集いました。
clam32号コンペティションで会場人気投票第一位となったオリタシュンスケは、物語性を備えたイラストレーションによって独自の世界を描いています。同コンペティション大賞を受賞したtell.d.lockは、絵画とイラストレーションを横断する表現で独自のファインアートを展開しています。
今回新たに加わったishizaka tomokoは、繊細なイラストレーションによって日常の感情や記憶を描き出します。紙朋猫は、一枚の紙から立体的な世界を切り出す切り絵を制作し、Gwanxiiはオブジェ・オーナメントを通して素材と空間の新しい関係性を提示しています。
また、32号コンペティションでAndy Amadi Okoroaforを驚かせたヤマゲンイワオは、木版画を主体とした複合的立体アートによって、木という素材が歩んできた時間や記憶を作品へ取り込んでいます。
そしてキュレーターでもある吉本義巳は、広告デザインやアートディレクションで培った編集的視点を背景に、文字や紙片、都市の記憶を幾層にも重ねた抽象表現と、色鮮やかな具象抽象画を制作しています。2024年にはルーヴル美術館で開催された国際アートフェアにおいて、パリの審査員からその表現に「JAPAN POP」の名称が与えられました。
素材も技法も異なれば、作品へ向かう考え方も異なります。しかし、すべての作品には「時間」が刻まれています。制作に費やした時間、技術を磨いてきた時間、素材が育まれてきた時間、都市や文化が積み重ねてきた時間、そして作品が新しい鑑賞者と出会う未来の時間。本展が掲げる「time」は、時計が刻む時間だけではなく、人や文化、素材、記憶が交差しながら流れ続ける時間そのものを意味しています。
2026年刊行のclam32号掲載作家と、次号33号への掲載を目指す作家たちが同じ空間で作品を発表することにも、大きな意味があります。京都で生まれた作品が誌面となってパリへ渡り、パリでの出会いが新たな創作を京都へ運び、再び世界へ広がっていく。その循環こそが『clam』の掲げる「Local Everywhere」の実践であり、「clam KYOTO」が育み続ける創造のかたちです。
ジャンルを越え、国境を越え、時間を越えて。
この展覧会が、それぞれの作家が見つめる「time」と出会い、新たな創造の時間を共有する機会となれば幸いです。






