Blog

ブログ

2022.09.06 展覧会アーカイブ, ギャラリービス展示, Exhibitions

「逢沢和子 第3回 回顧展」

「逢沢和子 第3回 回顧展」

2022.9.6 (tue) – 9.11 (sun)

12:00-19:00(最終日は17:00まで)

https://www.dohjidai.com/gallery/exhibition/20220906b/

今週のギャラリービスでは、逢沢和子さんの回顧展を開催しています。

2020年の開催から3回目となりました今回は、1992年ごろに制作された作品を中心に、学生時代の作品やノートも加えて展示しています。

今年の初めごろ、逢沢さんの岡山のご実家から、1992年に岡山・天満屋さまで個展をされた作品群がずらっと見つかったそう。逢沢さんの長いご友人も「この作品は見たことがない」とおっしゃるような貴重な作品が、この度30年ぶりにお目見えと相成りました。

逢沢さんの作品は、日本画材をふんだんに使い、ぱきっとした色合いとそのバランスの良さを特に風景画において実現させ、かつ日本画というジャンルらしからぬ「宗教画」ような人物像が特徴。

その繊細なお人柄から「ガラシャ」と呼ばれていた逢沢さんですが、作品に関しては大胆さが垣間見えます。

また一画に展示されている逢沢さんの学生時代のノートには、観に行った公演の記録メモや、「Queen」や「The Beatles」の漫画が描かれています。読んでみるとくすっと笑えてきます。また油画で描かれたポール・マッカートニーとジョン・レノンからは特に学生時代のビートルズへのハマりようが伺えます。

ぜひご高覧いただけますと幸いです。

▶展覧会の様子をYouTubeにアップしております。こちらも併せてご覧ください。

平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

新型コロナウィルス感染症の第7波の治まらない中ではございますが、第三回回顧展を開催致します。

今回は、1991年前後彼女が33歳前後に当たる作品群を中心に展示致します。

又、名古屋で過ごした中学・高校時代の「ノート」や日本画を目指すきっかけとなった作品を一点出品致します。

彼女の名古屋での学生生活のエピソードと致しまして、昭和50年(1975年)11月26日から昭和51年(1976年)1月11日まで京都国立近代美術館で開催された「シュルレアリスム展」の鑑賞に京都を訪問したことや、又、高校の倫理の授業で、アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」についての論文が大変評価されたお話等を伺っております。

名古屋での学生時代、授業のノートに漫画を落書きして楽しみながらも、倫理学や哲学にも関心を持ち日本画への道に進路を進めていく軌跡が伺えるかと存じます。

画家を目指し、嵯峨美に入学して京都での学生生活を開始した時代、新約聖書「マタイによる福音書」のキリストの受難を題材にしたバッハの「マタイ受難曲」を聴きながら日本画を描いていた頃の彼女の姿を思い出します。

その後の試練を乗り越え、30歳を超えて若さが漲り想像力を的確に焦点を絞って完成された作品群が、岡山の実家に残っておりました。

実家の二階で、展示されることを首を長くして待っていたものと受け止められました。

皆様の鑑賞下さいますことが、何よりの事と感謝申し上げる次第でございます。

どうぞご高覧ください。

〈逢沢 和子 /Aizawa Kazuko〉

1958 岡山市に生まれる

1980 嵯峨美術短期大学卒業

1982 同、日本画専攻科修了

日展入選(同、83,84,85,86,90)

1991 個展(ギャラリー三条)

個展(岡山、天満屋)

1993 個展(ギャラリー三条)

2001 個展(ギャラリー中井)

2010 北星会展(名古屋、電気文化会館)

2019 12月26日 永眠 (行年62才)

2020 回顧展(同時代ギャラリー)

2021 第二回 回顧展(同時代ギャラリー)