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2021.09.17 展覧会アーカイブ, 同時代ギャラリーGARAGE展示

栗田理沙 個展「バビロンからの解放 Liberated from the Babylon」

【同時代ギャラリーGARAGE】
栗田理沙 個展「バビロンからの解放 Liberated from the Babylon」
2021.9.18(fri)-9.26(sun)
12:00-18:00 会期中無休
この度、9月18日から京都は東九条にてオープンした同時代ギャラリーGARAGEでは、栗田理沙さんの個展「バビロンからの解放 Liberated from the Babylon」を開催。
今回の展覧会は、「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」のサテライトイベント「KG+」の会場の一つとしても開催しております。
栗田理沙さんは、同時代ギャラリーにとっては2回目の個展開催となります。2021年4月に初個展「犯行現場」を開催。「性犯罪」をテーマに、被害者を自身に、現場を自宅に置き換えて撮影したセルフポートレートを展示し、その短く強烈なタイトルとセンシティブな部分を観客に見せ訴える作品群で観客の心を揺さぶりました。
今回の個展「バビロンからの解放」のタイトル、DM画像のこちらを見ている女性の写真も、見ている私たちになにか訴えているような雰囲気を感じさせます。
テーマは「性差に対する価値観」。近代から現代まで持たれてきた女性へのイメージ、ステレオタイプにメスを入れるような展示です。
撮影されたのは彼女の友人たち。ある人から見ると、「女らしくない」と評される、容姿、態度、生活。でも彼女たちはそのスタイルを好み、自分らしさを貫き、「女性」として生きている。
求めているのは、「バビロン」—「女性の象徴」からの「解放」「Liberation」なのです。
価値観に訴えかける写真群を、ぜひご高覧ください。
性差に対する価値観は、時代の中で受け継がれ、すり込まれているのではないだろうか。
私は知らず知らずに女性らしさに囚われていた。
誰かに言われた何気ない「太っている」という一言で、健康的な体型の私は、過度なダイエットで摂食障害になり、3ヶ月で11kg の体重を落とした。
化粧やファッションの勉強、広告に出てくる美容関連のことは実践した。自分のためだと思い楽しんでやっていたことだが不健康だった。
女性らしさが自分にはないと思い込み怖かった私は、当時は自分を何かから守るために生活していたと思う。自分らしさが大切だと感じる一方、他の人の目も気になる私がいる。人にどう見られるかを気にせずに生きているように見える人達が美しく羨ましく見える。
女性個々の人の価値観を尊び、これまで植え付けられた女性に対して存在するステレオタイプに縛られた見かたではなく、個としての在り方、アイデンティティを賛美したい。
栗田 理沙(Lisa Kurita)
1999年 福井県出身 滋賀県在住
2018 年 成安造形大学芸術学部芸術学科情報デザイン領域写真コース 入学
グループ展
2020年 「成安造形大学写真サークル第2回展覧会 Sen」ALC Gallery 京都
個展
2021年 「犯行現場」同時代ギャラリー 京都
同時代ギャラリーGARAGE
〒601-8022 京都市南区東九条北松之木町7-1
JR・京阪東福寺駅から徒歩9分
地下鉄烏丸線九条駅から徒歩15分
京都駅八条口から徒歩20分
お問い合わせはギャラリーTEL075-256-6155まで
緊急事態宣言下の中、展覧会を開催でき、またGARAGEをオープンすることができましたのも、ひとえに応援してくださる皆様のお力添えによるものでございます。心より感謝申し上げますとともに、今後とも同時代ギャラリー・GARAGEともに、どうぞよろしくお願い致します。
入り口正面。
同時代ギャラリーレジデンスと。
作家・若林亮による「GARAGE」看板。
東九条という、ある意味「未開拓」な場所で開かれた今回の個展。
女性にとっては「刺さる」、「昔のことを思い起こさせる」と感情に訴えかける展示だった模様。
男性にとっては、思いがけず女性の生活、側面、姿を目の当たりにしたのではないでしょうか。
これからも「栗田理沙」という写真作家に注目していきたいと思います。