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2015.12.01 展覧会アーカイブ, 同時代ギャラリー展示, 企画展, 2015, Exhibitions

松尾栄太郎 個展【狭間 2013-2015】

今週のギャラリー『松尾栄太郎 個展【狭間 2013-2015】』

会期:2015年12月1日(火)~12月6日(日)
12:00~19:00(最終日は18:00迄)
作家在廊日:5日(土)、6日(日)※平日は、14時頃~少し在廊

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今週ギャラリーでは、作家・松尾栄太郎による個展【狭間 2013-2015】を開催しています。

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松尾さんは、火であぶり焦げ目をつけた和紙のコラージュという独自の技法によって作品を制作されています。
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近年制作している狭間シリーズは、和紙のコラージュによって「燃やす」「隠す」「切る」「剥ぐ」「破る」といった破壊や消滅を連想させる行為から、見えてくるものと、見えなくなるものを1つの画面の中で構成して、「矛盾」を追及しています。
見えるものと、見えないものの狭間には、物質や感情に対して矛盾した感覚をもたらします。
人は、矛盾があるからこそ無意味なものを意味のあるものへと変化させて行く創造力が生まれ、良くも悪くも時代を更新させているのではないでしょうか。
矛盾の中にある狭間を追及すると、常識とは何か?エロスとは何か?存在とは何か?何か?何か?・・・と切りがなく、常にモヤモヤとした感覚が思考する中で湧いてきます。
私にとって、この感覚が、何かが発生する前兆であり、生きる感覚のように感じる今日このごろなのです。
私の作品を通じて、鑑賞者が日常生活の中で、何が見えているもので、見えていないものなのか?矛盾の狭間を探していただき、自身の可能性を問いながら想像していただければ幸いです。(松尾栄太郎)
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和紙のコラージュの下地には、辞書や雑誌の切り抜きなどが用いられており、それらが重ね合わせた和紙の間から見え隠れすることで、鑑賞者に紙と紙の隙間というものをより強く意識させます。

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また小部屋には、雑誌や書籍を集積させ、焼き物の土やメディウム等で固めたユニークな作品も展示しています。

様々な素材や独特な手法により展開される松尾さんの作品、ぜひご覧下さい。

〈松尾 栄太郎〉
1977年 長崎県生まれ。
1998年 京都造形芸術大学彫刻科 中退
1998年~2006年 井田照一アシスタント