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2015.09.15 展覧会アーカイブ, ギャラリーショップコラージュ展示, 2015, Exhibitions

佐々木萌水 うるし展 「おやすみ」「おはよう」「いただきます」

今週のギャラリーショップコラージュ『佐々木萌水 うるし展 「おやすみ」「おはよう」「いただきます」』

 

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京都市立芸術大学にて漆工を学んでいる佐々木萌水による個展です。
現在、大学院の2回生です。
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漆は、日本の伝統工芸のひとつです。伝統工芸と聞くと、特別に時と場所を選ぶというようなお堅いイメージを抱く人も多いかもしれません。ですが、私はこの漆をもっと多くの人に身近に感じてもらえたらという思いから作品を制作しています。

 日常のシーンで気兼ねなく使えて、長く寄り添っていけるような作品を多くの人に届けたい。この展覧会を通して、さまざまな漆の魅力をお伝えすることができればいいなと思っています。  2015.9 佐々木萌水
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展示する作品は、漆のパネル作品の他、お椀やお箸、ブローチなど。

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パネル作品の「togyable!」シリーズは、漆作品の制作工程の中でおきる「研ぎ破り」という現象をテーマに、4回生頃から制作しています。研ぎ破り とは、漆の塗面を研いで平滑な面にしていく際に、研ぎ過ぎて下に塗った層が見えてしまうことで、通常漆の作品をつくる上ではあまりやってはいけないことで す。佐々木さんは、あえてその研ぎ破りで出来る表情の面白さを利用して、作品をつくっています。

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下から浮かび上がる独特な模様の層は、変わり塗り(色漆や顔料、植物の種など様々な素材を用いて、表面に模様をつける塗り方。古くは刀の鞘の塗りに用いら れた)という技法によるもの。3回生頃から、自分で様々な漆の技法を学びつつ独自の表現を模索していき、現在の作品へとつながっていったのだそうです。

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漆といえば、、、のイメージがあるお椀やお箸。佐々木さんの手にかかると、色漆やポップなモチーフを取り入れることで、どの年代の人でも日常的に気軽に使ってもらえるような作品に仕上がります。

皆さんもこの機会に漆の道具を使ってみてはいかがですか。
会期中、佐々木さんは在廊していますので、技法や取扱いについて等、わからないことがあればお気軽にお話してみてくださいね。

作家ウェブサイト:http://moemi-sasaki-works-of-urushi-lacquering.strikingly.c…