作家・稲垣若菜による個展を開催。

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本展は、一個人の経験、価値観を通してみた「ない」ことについて、2つの側面から構成された展示となっています。

一方は美術を中心に、存在しながらも「ない」とみなされることについて。もう一方では「あった」ということがわからないことに関して、記録痕跡と記憶、当事者と他者との関係について扱っています。

この「ない」ことの展示を通して、通常隠されていた制度や文化、また無意識を可視化し、今私たちの立っている「この」場所について、立ち止まり考える場となれば幸いです。（2015年8月 稲垣若菜）
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展示は、写真や道端に捨てられたもの、証明書等の素材を用いて、「ない」ということについて考察した5作品から成ります。

私たちの記憶にとまらないような些細な出来事や意識を、稲垣さんが独自の視点ですくい取ります。

何も描かれていないように見える真っ白な本展のDMもまた、今回のテーマを考えるうえで重要なものとなっています。ぜひご覧下さい。

＜稲垣若菜／INAGAKI Wakana＞
2013年、京都市立芸術大学 美術学部構想設計専攻卒業。 2015年、京都市立芸術大学 美術研究科 絵画専攻構想設計修了。現在仕事の都合により東京都内を転々と仮住まいをしながら制作活動を行っている。