Exhibition

展覧会情報

これが輪郭になるまで

上西 樹
武田 紗也加
内野 小春

場所: ギャラリービス
会期: 2025-12-09(火) ~ 2025-12-14(日)
時間: 12:00-19:00
最終日17:00まで

展覧会内容

 

私たちはそれぞれ異なる素材と方法を用いながら、共通して「かたち」と「触覚」を手がかりに制作しています。
武田紗也加は、絵画が立ち上がるプロセスそのものを解体し、支持体や画材を作品の一部として描くことを追究します。上西樹は、植物や身体をモチーフに、日本画の素材を用いて対象と空間の関係を探ります。内野小春は、植物の細胞や生命感を油彩や陶芸に重ね、触れられる形の作品を制作しています。
描くこと、見ること、触れること。それぞれのアプローチが重なり合い、ひとつの空間に並ぶとき、かたちの奥にある感覚が浮かび上がります。

アーティスト詳細

●上西樹
そこにあるという感覚は、対象のかたちとその対象が持つ空間のかたちによって得られると考えています。

近作では植物をモチーフに、それらを取り巻く外側の空間との間にあたりをつけながら、平面における空間表現を模索しています。

【略歴】
1995年 京都市生まれ。2021年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科 修士課程 絵画専攻(日本画)修了。
主な展覧会に、第49回創画展(2022・23・24)、第49回春季創画展(2023・24・25)、グループ展「A Room with a View」(山ノ外スタジオ/2023)、筍々会展(京都府文化芸術会館/2024・25)、京都日本画新展(美術館「えき」KYOTO/2024)など。


●武田紗也加

絵画が構築されていく過程を一度解体し、そのプロセス自体を画材として扱うことで作品を制作しています。

与えられた技法や役割に従って描くのではなく、自分の中に生じる感覚に合わせて、描くという行為のあり方そのものを探っています。

【略歴】

1995年 大阪府生まれ。2021年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科 絵画専攻(油画)修士課程修了。

近年の主な展覧会に、「ヒュー ヒュー Hew Hue」(+1art/2025)、「広がりの灯し」(KOBE STUDIO Y3/2024)、「発掘 draw a line / beyond the line」(個展、アートスペース氵/2023)、「古い夢、壁には輝く蝶」(スタジオニューホープ/2023)、「かべ/線」(個展、ギャラリー16/2021)など。


●内野小春

京都市立芸術大学 油画専攻卒業。

 植物を近くでじっと見つめると、細かな毛がびっしりと生えていたり、葉っぱの裏側にサラサラした粉がついていたりと、いろんな質感を持った細胞が集まってできていることが分かります。そんな生命力の質感を、体全体で感じられるような作品づくりを目指しています。

-パン耳シリーズ

壁に飾る絵画を飛び出させ、触れ合いやすい形にすることで、私なりに親しみを持つことができるような作品を目指して始めたシリーズです。油絵具を塗り広げた時の伸びやかな感覚と、自然に包まれて体が溶け出すような感覚を重ねて描いています。パン耳と名付けたクッションを四隅に縫い付け、中に通した針金によって好きな形に変形させることができます。

-セラミックシリーズ、器を作ります。

2023 年春、徳島に住む母が小さな窯を手に入れたことをきっかけに、陶芸をはじめました。高温の中、釉薬のガラス質や鉄分が溶け、液体となり混じり合っている様子を想像します。出来上がってみると、釉薬の滲みや結晶の煌めきに、植物を見るのと同じような感覚を持って見入ることができます。

【略歴】

1995年 徳島生まれ 2022年 京都市立芸術大学 大学院 美術研究科 絵画専攻(油画)修士課程修了。

主な展覧会に、 個展「水平と触覚」(galerie16/京都/2021)、グループ展「揺れる目、浅い眠り」(BnA Alter Museum/京都/2021)、グループ展「HISTOIRES DE VIE」(CIP/スイス/2022)、

:  2人展「film on the milk」(kumagusuku/京都/2023)、個展「Stuffed Plants」(The Thousand Kyoto/京都/2025)