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2022.07.26 展覧会アーカイブ, ギャラリービス展示, 企画展, Exhibitions

Atsushi Nakamura Exhibiton 中村敦展

【今週のギャラリービス】
Atsushi Nakamura Exhibiton 中村敦展
2022.7.26 (tue) – 7.31(sun)
12:00-19:00(最終日は17:00まで)
今週のギャラリービスでは、企画展として、作家・中村敦さんの個展を開催しています。
(作品の一部をギャラリーショップ 「アンプリュス,」にも展示しています)
「人工漆」の開発工程の中で、成分の調合のバランスで表面が崩れてしまう特徴にあえて着目し、油性の塗料を用いたその「歪み」の再現に取り組んだ作品。
作品を遠くで見たときと、近くで見たときの印象は全く違い、そのテクスチャーは非常に独特です。
油性の塗料で模様を描き、その塗料が自然に固まり、収縮してさらに模様がつくられる。
一つのパネルにデジタルソフトで作られた模様を転写し、塗料の縮みと併用している作品は、素材だけではなく時間や思考、いろいろなものが交差しているようです。
中村さんは土日に在廊予定です。
ぜひ、「観る」でも「考える」でも視点・見方を変えながらご覧ください。
作品はオンラインショップでも販売中です!
きっかけは、ある科学者の先生の実験室で人工漆の開発をされているのを見せて頂いた事でした。
成分の調合が非常に難しいらしく、ほんの少しのバランスの狂いで表面が縮れてしまって、美しい鏡面の様な漆の質感には到底至らない。
実験室のテーブルにはスライドガラスの上に塗布したそれらのサンプルが無数に散乱していました。
あるものは緩く波打ち、あるものは干し葡萄の様にチリチリに収縮してしまっている。
またあるものはフラットにはなっても惜しくも表面に曇りが出てしまっている。
私はこららの「失敗作」に非常に魅力を感じ、一体どの様にすればこの様な縮みを再現出来るのかその大まかなメカニズムを教えて頂きました。
縮みの度合いや波の大きさなどは、ある種の調合のパラメーターではありますが、現実にはそんなに単純ではありません。
気温や湿度、そして材質の特性などによって大きく変化し、思っても見ない表情を表す事もあります。それらを完璧に制御することも不可能です。有機的な形象も相まって、私はそこに、生命の形態の「多様性」を想起したりもします。
人類も含むあらゆる種の生命は、ある意味魅力ある「失敗作」なのかも知れません。
本展では、それらの現実世界の物理現象を扱った作品の他、コンピューターソフトを用いたデジタル世界でのバーチャルな現象と、塗料の縮みを併用した作品なども展示する予定です。
<中村敦/Atsushi Nakamura>
1989年 京都精華大学 美術学部 洋画科卒
2011年  LADSギャラリー
2013年  LADSギャラリー
2015年  ハルヒトリエンナーレ
2015年  LADSギャラリー
2016年  MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w
2018年  ドイツ、ロストック市にて公開制作とロストック美術館での展示
       (JARFO ART RAINBOW PROJECT)
2019年  京都芸術センター 藝文京展EX
2019年  MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w
2021年  2kwギャラリー