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第6回ジュネーヴ展 “COLLECTING TIME 2018”報告2

【アーティスト・イン・レジデンス/京都&Genève 交換プロジェクト
第6回ジュネーヴ展 “COLLECTING TIME 2018”】

 

「第6回ジュネーヴ展 “COLLECTING TIME 2018”」の出展作家、鈴木紗也香・松田壯統の2名によるレジデンスは、9/23をもって終了しました。
作家よりいただいた第2回目のレポートを掲載いたします。

第1回目のレポートはこちらからご覧ください。

鈴木紗也香
http://www.dohjidai.com/gallery/collectingtime2018_report1/

松田壯統
http://www.dohjidai.com/gallery/collectingtime2018_report1-2/

 

 

②「オープニングパーティー〜Collecting Time撤収まで」

 

 

鈴木紗也香/SUZUKI Sayaka

 

レジデンス施設のクグラーは、ローヌ川沿いに位置しているので川に遊びに来た人が看板を見つけて入ってきたりと平日でもそこそこの人が来てくれた。反応はみんな様々だったが、ローヌ川とアルブ川をテーマに現地制作した小ドローイングが人気で多くの人が「ここはあそこだよね。あれはどこ?」など聞いてきてくれた。ジュネーブは小さい町なのでみんな場所の説明をするとそこがどこだかわかってくれた。いつも自分が目にしている光景が私の感覚を持った絵として現されたのを面白く感じてくれたのかなと思った。

 

 

 

 

 

 

展示が休みの日は(やっと訪れた本当の休日!)美術館やギャラリーを巡った。
ジュネーブの美術館は常設展が無料なところが多いので嬉しい。ホドラーの大作などを観ることができた。
泊まりがけでローザンヌ近くの田舎町に行った。途中下車したvevey という町で写真作品が中心の芸術祭が行われていた。小さい町だが町全体を使っていて、かなりクオリティが高い。しかも全て入場無料である。(普段入場料を払う必要のある施設までビエンナーレ開催期間は無料である。)広場や協会、旧刑務所、美術館内、コルビジェハウス、様々な施設が贅沢に使われていて、とても良い芸術祭だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

宿泊した場所はそこから更に山の方に位置していた。とても眺めが良く、静かだが自然のたくさんの音色を聞く事ができた。翌日はハイキングや周りの小さい町を案内してくれた。この場所だからある伝統的な家や暮らしの片隅に触れることができてとても貴重な経験ができた。

 

 

 

 

 

 

 

クロージングパーティーにはアリアンさんの友達などたくさん人が来てくれて、美味しいケーキやワインと一緒に賑やかな幕締めとなった。

 

 

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松田壯統/MATSUDA Masanori

 

オープニングに来てくれた人達とは一人一人ゆっくりとしゃべる時間はなかったかもしれない。 一回話し始めると、なかなか次の人にすぐ話すと言う訳にはいかない、日本とスイスの夫婦の人達もいて、ジュネーブの暮らしの様子を聞くのは楽しく、英語で説明をする時は、日本語とは違い何か説明しすぎてしまうようにも思えた。その中でも母についての作品だったので、スイス人の母親であろう人は作品の感触を敏感に感じとってもらえたかもしれない。次の日に「あなたの作品の話を朝出会った友達に聞いてすぐきたの、だから私この作品がどういう事なのか知ってるのよ、来てよかったわ」と言って来てくれた人がいて驚いた事や、数日後ハリーが「お前しってるか、この木炭で描かれている黒に太陽の光があたっている時、その部分に手をかざすと燃えている感じで熱いんだ」と言っていたのを思い出す。

 

 

 

 

 

アリアンは本当にいつも笑顔でこんにちは、とアトリエに来て様子を伺って来てくれる。とくに100 円ショップにあるような写真用ガラス板が、こちらでは 400 円と言われ諦めかけるが、後でホームセンターで150円のものを見つけた。しかし在庫が足りず、アリアンが仕事の帰りに遠くの店まで買いに行ってくれたのには頭が下がる。こちらにすんでいる作家のひできさんに、そのホームセンターの情報や、日本の朱肉が売っている場所をしらないかという質問に、日本人がやっている骨董屋さんを紹介してくれた。高いけれど、あまりに本格的な朱肉に思わず納得、本当に色々お世話になった。アトリエにいる時は、時々テンとハリーがいっしょに夕食を食べないかとさそってくれる。夏のバルコニーで食べるご飯はとても楽しく、あまりにも心地がよかった、サラダは定番のモッツァレラ、トマト、オリーブオイルにバジル。なぜか川横なのに蚊はまったくいない。

 

 

展覧会に来てくれた人達とバルコニーで

 

 

 

展覧会が始まると、クグラーのカフェにいながら見に来てくれる人達に説明したり、母と太陽の光についての作品はこの空間の太陽の動きによって作品が成立し、毎日変わって行くので、部屋の大きな机で展覧会が終わった後の見せ方について考えたり、作品の写真を撮影したりクグラーでの生活を楽しんでいた。なかなか遠出する時間はなかったが、ひさしぶりにジュネーブから少し離れた、コロニーエリアにある美術館に鈴木さんとバスに乗ってに行き、日本や中国、様々国からのアンティークな書物の中にある中庭の絵や設計図が展示されてる、庭の展覧会を見た。少し小さい美術館だが湖や対岸の山並みが見えるとてもいい立地で、ひさびさの観光になった。

 

 

大きな机と日当りがよい部屋、奥にキッチンと寝室

 

 

 

撤収の日は突然、突然と言ってもわかっていたのだが昼撤収を始め時には、両方のギャラリーともにもう次に使う人が荷物を置いて作業している。このクグラーの施設では、とても展覧会や講座などがとてもタイトなスケジュールでプログラムされている事をその時知り、一見ゆったりに見えるこの大きなクグラー施設は、色々な事を試しながらしっかり考えて運営されてきたのだと感じた。何人かに、この作品は本当にここのために作られたみたいね、ここにずっと置かれるの?と聞かれた。その言葉はここでやれてよかったと思えたし、とてもうれしかった。

 

 

 

 

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以上。
次回は、第3回目「帰国後、ジュネーブ滞在を振り返って」のレポートを掲載予定です。